• 辻輝子

    「1」
  • さくら貝の歌

    さくら貝の歌

    うるわしき 桜貝ひとつ去り行ける 君にささげんこの貝は 去年(こぞ)の浜辺にわれひとり 拾いし貝よほのぼのと うす紅染むるはわが燃ゆる さみし血潮よはろばろと かよう香りは君恋うる 胸のさざなみああなれど 我が想いは儚なくうつし世の なぎさに果てぬ...