• 十朱幸代

    「1」
  • いたずら恋の風

    風の中に溶けた香り 甘い恋の香りが若い娘の頬を そっとつねって行く何んにも知らない娘に 恋というものを教えて逃げて行く いたずら恋の風空に一つ二つ三つ またゝく星のつぶが若い娘の頬に いつかこぼれて来る何んにも知らない娘に 恋のおみやげはきらりと一粒 星のような涙...