• ソレカラ

    「6」
  • 茜空

    茜空

    何年ぶりの茜空だろもうずっとこんな景色忘れていたな見渡すかぎりの稲穂道自転車を走らせ急いだ家路カレーの匂いとテレピンの香り学校の屋上から見た景色あの日ぼくはぼくは見ていた沈んでゆく夕日を今も覚えてる覚えてる確かに世界は輝いてた東京に出てきて10年目それなりにやるコツは覚えたが景色の見方を忘れては時々ひとりで泣けてくるあ...
  • ありがとう

    ありがとう

    君がぼくを忘れてしまうくらい誰かを好きになって好きになっても構わないと思うくらい時がたち 大人になりぼくらは変わってくおかしいね今はもう顔さえも浮かばない時の早さは目眩をおぼえるくらい速くいつも突然君の顔がちらついたけれど、今じゃもう思いだせない今じゃもう思いだせないアイラブューと言って言われていつか恋に落ちる僕たちは...
  • 永遠と明日

    永遠と明日

    明日の今頃もたぶん今日と同じです渇いた心には安い夕日が身に沁みる「道草しないかい?」誰ともつかぬ声がして伽藍堂の景色など見たくないさと走り出す見慣れぬ街並みを風を切って掻き分けてイライラを弄ぼう 気の済むまで永遠の入り口を探せ!めいっぱいの声を張り上げて生きる意味を今も探すならその昔 憧れた なりたかった主人公や愉快な...
  • 髪

    心の中で何を想うの?ぼくらは知らず知らずに見つめ合い楽しげな話題をめぐらせては隠せないままに髪を弄んで大好きです ぽつり心がつぶやけば届かずに今日も風がさらうよ君の髪がなびくたびに短い季節の匂いがして不安気な空を今にらみつけてぼくはやがてくる季節を思うのさいつもの恋で終わるはずだといつからか臆病な目で君を見て笑顔が見れ...
  • それから

    それから

    今になって気づいたのに今さら言えやしないなさびしそうな3月の冷たい空を見上げていたこの街を出て行くと決めたのは冬枯れの白い空が美しい頃くたびれたマフラーは今年限りさ冷たくかじかんで胸が痛むよ出来るなら なるべくなら笑っていようちっぽけなこの部屋のドアを閉めるまでは晴れた朝にこぼれてきた 昨日までのぼくの涙切ないのか悲し...
  • 夏は過ぎたか

    夏は過ぎたか

    夏が過ぎ 雨に降られ 消えていく一瞬だけの君のしぐさなんだかほら 悲しくなるから言わないよ さよならは夢への合図 君に伝えてぼくらは時を過ごして君への合図 忘れた頃に思いだして 少し笑って今日君は何を見つけたんだ白くまばゆい光は君を包んだまま夏が過ぎ 雨に降られ 消えていく君とぼくの秘密の距離が教えてほしい ここはどこ...